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自分が体験したこと、自分の頭で考えたことを書きます

哲学カフェ:中学3年生の知識で日本の政治と天皇の関係について考えてみる

2月1日(土)、高岡大仏のあるお寺の御堂をお借りし、高岡で初の「哲学カフェ」を

実施しました。目まぐるしく変わる政治のこと、人生とは何ぞやみたいな哲学って

ぶっちゃけ難しくて意味不明だと感じることが多いです。しかし、基本的な原理原則に

したがって問題を考えてみると、意外とスッキリ分かることもあるのです。

 

講師には京都大学で哲学を専攻された野末さんをお招きしました。

野末さんは2012年に大人のための「政治経済はじめの一歩」を実践し、

好評を得ていらっしゃいました。

 

哲学カフェのテーマについて 

今回は以下のテーマで実施しました。

テーマ:これからの政治をしよう。まずは「天皇政治利用」から

 

題材としては2013年10月31日、園遊会山本太郎参議院議員天皇に直接手紙を

手渡しするという出来事を扱いました。山本太郎議員が天皇原発関連と思われる

手紙を渡し、参議院が「天皇政治利用ではないか」と問題視して参院議長が

山本太郎氏に誓願法に觝触するおそれがあるというして厳重注意したという件です。 

 

山本太郎問題における混乱

国政に関与しない天皇に、国民によって選ばれた国会議員が「お願い」する混乱。

それがなぜか「天皇政治利用」と騒がれ、結果として山本太郎氏が注目を浴びて

しまい、彼の目論みを手助けする事態になってしまうという混乱。

天皇制には否定的なはずの左翼系が「山本太郎よくやった」と誉めてみたりと、

政治思想が破綻していそうな発言をする人もちらほら出てきて。

そして大騒動のわりに「厳重注意」と留まるという結果に対する混乱。

この1件で多くの人々が、派手にスベッた感がありました。

 

だいぶ意味不明です。いったい何処の銀河で起こっている事件なのかと。

今回の哲学カフェでは事前知識なし、かつ中3レベルの知識で整理してみました。 

 

まず中3レベルの基礎知識の整理から

日本国憲法の三大原則は、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重です。

そして三権分立。これも中学で習いました。立法、行政、司法です。

このうち立法を担うのが国会でこれは国権の最高機関です。

なぜなら主権者である国民に選挙で選ばれた人があつまる機関だからです。

一方、天皇とは日本国民の統合の象徴であり、国政にも関与しません。

主権者ではなく、国家のあり方を意思決定できる立場にありません。

 

つまり国民、国会議員天皇の3者の関係を考えてみると、こうなります。

 国民 > 国会議員 > 天皇 

 でも、多くの人の感覚からすると意外なことかもしれませんね。

 

じゃあ、天皇政治利用って何なの?

そもそも明治維新のころから天皇政治利用は盛んに行われてきました。 

近年でも米長邦雄氏の国旗掲揚・国歌斉唱に関する発言の事例や、「主権回復の日」

式典での「天皇陛下万歳」などの事例があります。それと比較しても今回のお手紙の

件は妙に騒ぎ過ぎではないかという印象があります。

 

天皇政治利用の始まりは、倒幕・挙兵の大義名分のために偽の勅書を発し、錦の

御旗なるものをでっちあげて下級公家や田舎の武士達が自分達の革命に正当性を

持たせようとしたところから始まります。

 

2013年大河ドラマ「八重の桜」は敗者の視点からみた幕末を描いていますが

公武合体を進める幕府と孝明天皇から厚い信頼を得ていた会津藩が、孝明天皇

崩御によって、天皇の信任を得ているという正当性が揺らいでいき、同時に

反幕府勢力の宮廷工作によって徐々に逆賊へと追いつめられていく様子が

これまでの大河とは一線を画す内容でした。

 

以上のように近代日本の始まりから天皇政治利用はさかんに行われてきました。

トップに身分の尊い人を掲げておき、その信任のもとで自分達は正当なる政治を

しているという印象付けを、クーデターで政権を勝ち取った新政府はどうしても

行う必要があったわけです。

 

対して、現在の天皇とは象徴であり、主権者は国民です。中学生でも知っています。

なのになぜ、主権者に選ばれた国会議員が象徴に手紙を渡すことが「政治利用」に

なるのでしょうか?

 

当日の運営や進行の「ふりかえり」

上記のような講義をふまえて、哲学カフェ本番ではテーマに関する気づきや

意見の変化を付箋にまとめてみました。聞く前の意見とBefore/Afterを比較できる

ようにホワイトボードをレイアウトし、見やすい工夫もしていました。

(一部、個人名のある箇所は加工してぼかしてあります)

 

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勉強会をやった後は、振り返りをすぐに行うべし。というわけでプロジェクト

運営などで 用いるKPTという方法でサクッと振り返りを実施しました。

 

非常に良かった点としては、

  • フリーディスカッションでテーマの掘り下げができた
  • 他人のいうことを批判せずに、きちんと聞く雰囲気ができていた
  • 皆が自分の意見や思いを発言できた
  • 分からないことを分からないと言う空気ができていた

上手くできていなかった点としては、

  • 事前の告知で敷居が高いイメージを与えてしまった
  • 事前知識や予習が必要なくても、参加できる事が伝わっていなかった
  • 中学レベルの知識でオッケー、特別な知識は要らないと明記しておくべきだった
  • 特定の政治思想を植え付けられるのではないかという心配があった

上手くできた事を継続する方法、良くなかったことを改善する方法も振り返りの

中で具体的な対策を見つけることができ、運営者としては非常に嬉しい限りです。

 

 

人生は複雑です、社会もまた複雑です。時代はいつだって複雑です。

私達はその複雑さと寄り添って生きていかなくてはなりません。

だからこそ、基本的な知識を大事にしながら問題を考える視点を学べる

哲学カフェは、今後も続けていくべき価値があるなぁと感じています。

 

 

参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。